Step 01: 基本操作とファイル操作
10年前、「黒い画面」に初めて向き合った時の恐怖を今でも覚えています。GUIに慣れた身には、すべてが暗号に見えた。しかし、cd、ls、mkdir——これらの基本コマンドを使いこなせるようになった瞬間、Linuxは「恐怖の対象」から「最強の道具」に変わりました。ファイルシステムを自在に操れるエンジニアは、どんな環境でも生き残れます。このStepでは、実務で毎日使う基本操作を徹底的に身につけます。
マスターすべき3つのコマンド群
1. 移動と確認
今自分がどこにいるのか(pwd)、どこに移動するのか(cd)、そこに何があるのか(ls)——この3つが分からないと、すべての操作が迷走します。ディレクトリ移動は、Linuxの「歩き方」そのものです。
2. ファイル操作
ディレクトリを作り(mkdir)、ファイルをコピーし(cp)、移動・リネームし(mv)、削除する(rm)——これらの操作は、デプロイ作業、バックアップ、環境構築で毎日使います。特にrmの誤操作は致命的です。
3. 閲覧と作成
設定ファイルの中身を確認(cat、less)し、必要なら空ファイルを素早く作成(touch)する。ログ調査や設定変更の際、この3つのコマンドがあれば、テキストエディタを開かずに作業が完結します。
このStepで習得すべき記事
各コマンドの記事を順番に読み、実際に手を動かして確認してください。
現場の知恵:rm -rf の恐怖と絶対パス・相対パスの使い分け
新人時代、テスト環境で不要なディレクトリを削除しようとrm -rf /tmp/testを実行するつもりが、スペースの入力ミスでrm -rf / tmp/testと打ち込み、ルートディレクトリの削除を開始してしまいました。幸いsudoなしで実行したため被害は限定的でしたが、冷や汗が止まりませんでした。
それ以来、削除コマンドは必ず絶対パスで書くルールを徹底しています。相対パスは「今いる場所」に依存するため、cdを忘れた状態で実行すると予想外の場所を削除します。一方、絶対パス(/var/log/myappなど)は、どこにいても確実に同じ対象を指します。
教訓:削除や上書きを伴うコマンドは、実行前に必ずpwdで現在地を確認し、絶対パスを使うことを習慣化してください。また、エイリアスでrmをrm -i(確認付き削除)に設定することも有効です。
